冬の嫌~な結露とおさらば!窓やサッシから水滴を無くす方法と対策

結露をそのままにしておくと、カビやダニが繁殖し、シックハウス症候群の原因となります。

内外部の結露対策の進んでいる、ドイツをはじめとしたヨーロッパでは、結露は欠陥住宅と言われるため厳しい設計基準があります。アメリカでも結露がおきやすいと言われるアルミサッシの使用を禁止いている州があります。

 

日本では、新築住宅でもアルミサッシが使われ、設計基準の低い家が建ち続けており、「結露は仕方がない」と言ってしまう残念な建築会社もいます。

 

結露は、病気の原因となるだけでなく、家を傷めてしまうので、少しでも減らしたいですよね。

結露がなぜ起こるのか

 

結露の原因は、冷やされた飲み物を想像すれば簡単に理解できます。

冷たい飲み物のコップの周りに、大量の水滴がつきますよね。その水滴が結露です。温められた空気は、水分を多く含む事が出来ます。その空気が冷やされたことによって、結露が発生します。

 

では、家を想像してみて下さい。窓がコップです。

冬は、夜になると気温は0度以下になり、氷を入れたコップの中味より冷たい状態です。反対に家の中は寒さを和らげるため、暖房によって暖められ、家の内外では大きな気温差が生じます。

窓は外気の影響を受けやすいので、冷たくなりやすい個所です。家の中の暖められた空気が冷たい窓に触れると、窓に水滴が付きます。

これが家の表面結露です。

窓やサッシの性能を上げる

目に見える結露を防ぐには、窓やサッシの性能を上げるのが一番効果的です。

住宅の開口部は、もっとも熱の損失が高い個所なので、窓やサッシをペアガラスや樹脂サッシに変えるだけで大きな効果を得る事ができます。

 

断熱性能を上げる事により、外気の気温の影響を受けにくくなり、結露が起きにくくなります。

これから住宅を検討される方は、窓やサッシに必ずお金をかけて下さい。朝の窓ふきやカビから解放されますよ。

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結露が起きてしまった住宅の対処法

窓やサッシの性能が高くても、結露を完全に防ぐことはできません。

「結露を起こさない家」は、断熱性能が高く、暖房を使わずとも常に一定の温度を保ち、換気システムが整っているなど、よりパッシブな住宅です。

結露を完全に防ぐことができないのは、住宅性能の低い日本の課題なんですよね。

では、結露を少しでも抑えるには、どうしたらよいのでしょうか?

部屋の温度を上げ過ぎない

 

窓の性能を上げて、窓の表面温度が低くならくても、室内の温度が高すぎてしまうと、温度差から結露が発生します。

 

暖房器具の設定温度を下げ、室内の温度を上げ過ぎないようにすることがポイント。

湿度が50~60%で室温と窓の表面温度差が、10℃を超えてしまうと結露してしまいます。つまり窓の温度が15℃だとすれば、室温を22℃程度に設定しておけば結露が起きにくくなります。

コスパ最強の結露対策暖房器具はエアコン

湿度が高ければ、結露は発生しやすくなります。ガスやストーブは、燃焼時に水蒸気を発生させ湿度が上がってしまうので、エアコンや床暖房などが、結露対策としては最適な暖房器具となります。

 

床暖房は、冬限定の暖房器具ですが、エアコンは一年中使え、除湿機能を兼ね備えているのでコスパ最強です。

 

室温が高くなり過ぎた時の除湿は、結露対策としてとても有効です。人が集まっている時や鍋料理をしている時で、室温が20度以上になっている場合は、除湿が効果的です。

ただし、除湿は、エアコンの中に水滴がたまりやすく内部でカビが発生しやすくなります。内部クリーンや掃除など定期的に行って下さい。

換気を行う

結露対策として効果的なのが換気です。

家の湿気を取り除く事で、室内と窓の表面温度の差が高くても結露しにくくなります。

 

特に水回りの換気は重要です。料理の際は必ず換気扇を使いましょう。

エアコンの除湿を利用し、湿気を取る事で結露対策が楽になります。

温度と湿度計を目立つ場所に

快適な室温を作り出す事も結露対策には重要です。

平均室温のが20℃であれば、過ごしやすい環境になります。部屋の温度が常に15~22℃であれば、結露しにくく快適に過ごせます。

 

常に部屋温度や湿度が分かっていれば、どのように対策したらいいのかわかるようになってきます。

温度や湿度計を目につきやすい場所に設置し意識するようにして下さい。

薄手のカーテンを使用する、つけない生活

「カーテンにカビが生えてしまった」そんな経験があると思います。

断熱効果があるので冬は、厚手のカーテンを使用するのが一般的ですよね。

 

しかし、カーテンによって部屋の温度が窓に伝わらず、窓が冷たくなりやすくなり結露がおきてしまいます。

そのため、カーテンに水滴がつきカビが発生してしまいます。

 

ペアガラスやトリプルガラスは、室温によって窓の表面温度を上げる事で結露防止として効果的です。断熱効果の高いカーテンより薄手の製品を選ぶようにしましょう。断熱効果が高まるので、カーテンが無くても光熱費もそれほど変わりませんよ。

 

住宅先進国のドイツでは、カーテンを付けない住宅が多く、結露しない家を実現させています。我が家もカーテンの無い生活をしていますが、意外と快適なんですよね。おすすめです。

結露防止シート

結露防止のシートは、窓の断熱効果を高め、結露を防止や水滴の液だれを防ぐ効果があります。

しかし、毎朝拭き掃除が必要なレベルの結露ではほとんど効果がなく、シート自体にカビが生えてしまう事もあります。

結露対策を行ったうえで、使用する事で効果が発揮されます。

 

また、カーテンの無い生活の目隠しとして透明の防カビシートもあるのでおすすめです。

結露防止スプレー

結露防止シートが使えない窓やシートを使いたくない人におすすめなのが結露を防止するスプレーです。防カビシート同様、水滴でビシャビシャになってしまう窓には効果が薄くなってしまいます。

 

拭き取り不要な製品や防カビ成分の入った商品もあります。持続効果が長い製品を選ぶようにすればさらに楽になりますね。

 

結露防止 窓下ヒーター

窓専用の暖房器具です。窓を暖める事で、結露を防ぎます。

窓の性能が低い場合は、冷気の防止にもなります。

ただし、置き場所によっては、生活やデザインの邪魔になる事も。冬は、電気代が上がり、節電を意識して使用しなければなりません。デメリットの多い製品です。

 

長期的には、窓やサッシの性能を上げて将来のコストを減らそう

結露を無くすことで、家を守るだけでなく健康被害も防げます。

窓やサッシの性能を上げると断熱効果が高まり、室内の温度・湿度の調整が容易に行えます。

冬の度に、結露防止や対策を行うのは、無駄なお金がかかりますし、なにより時間がもったいないです。暖かく快適に過ごしたいのであれば、窓やサッシを変えるのが最も有効です。

光熱費が安くなる

新築時に窓やサッシの性能を上げると、坪単価で2~3万円あがります。100万円近く多く建築費がかかります。

しかし、断熱効果が高ければ高いほど、光熱費は安くなるので、快適さも加えたらたったの100万円と思える程です。

30年結露に悩まれる家と、100万円払って結露がおきにくい家だったらどちらを選びますか?

最後に

今回は表面の結露、目に見える結露の対策でしたが、住宅には目に見えない結露が潜んでいます。

家を支えている柱、断熱材などが結露でカビてしまい、時間をかけて木を腐らせてしまいます。

住宅でもっとも恐ろしいのは、雨漏りや内部結露による被害です。木が腐ってしまえば、耐震基準の高い家でも大きな地震が来た時に倒壊する可能性が高くなります。

 

もしも結露が酷い家に住んでいるのであれば、一度点検し対策をする事をおすすめします。

また、これから家を建てる方は、建築する前に、必ず結露について建築会社に聞いてください。「結露は仕方がない」と言われたら、なぜなのか説明してもらって下さい。

なぜなら結露しない家があるからです。