4人家族で購入する家の建坪は35坪~40坪ほどと言われていますが正直、広すぎると思っています。
広すぎる理由は以下の事から。
- 光熱費が高くなる
- 掃除が大変
- 将来空き部屋だらけ
- 年収に見合ってない
「収入の5倍程度が住宅ローンの目安」なんて言われますが、年収が600万円で3,000万円の家は無謀とは言いませんんが、結構大変だと思います。
2,000万円ちょっとくらいが理想です。
今回は、3,000万円の家を小さく建てて2,000万円にしてみようと言うお話です。
小さな家はいいことだらけ。【ローン減・光熱費減・家事が楽】
40坪の完全分離二世帯住宅を建てたので、生活空間は狭いですがまったく後悔していません。
- 建築費を安く抑える事ができる。
- 掃除が楽
- 広さが無い分、気密性が高まり、光熱費を安く抑える事ができる。
- 子どもたちが自立した後の、余計な部屋が少なくなる。
以上は小さい家を建てたメリットです。
ローンに苦しむことなく、高性能な住宅を建てる事が可能です。
光熱費もかからないで、家事も楽になって、夏は涼しく冬は暖かい理想的な住宅です。
35坪の家から25坪の家に変える事をおすすめします。
35坪の家の間取り
注文住宅を建てた方の4人家族、35坪の一般的な間取りは以下の感じです。
35坪(70帖)
- リビング・ダイニング・・・20帖(畳を帖と表記します。)
- キッチン・・・6帖
- 寝室・・・6帖
- 子ども部屋1・・・6帖
- 子ども部屋2・・・6帖
- お風呂・・・2帖
- トイレ2部屋・・・3帖
- 脱衣所・・・4帖
- 玄関・・・3帖
- 納戸・・・6帖
- 階段・・・4帖
- 廊下・・・4帖 合計:70帖
リビングは広く、子供部屋も十分な広さです。もちろん収納も大きく取れます。
間取りを調整すれば、書斎や趣味の部屋も作る事が可能な広さです。これだけ広ければ、自由に間取りを考える事ができますね。
しかし、住宅ローンが家計を圧迫し「こんなはずじゃなかった」と思った以上に生活が辛くなると感じてしまうでしょう。広い家で後悔している方は意外と多いんですよ。
25坪に減らす方法
1坪は約2帖です。
10坪減らすには、20帖減らさなくてはなりません。
子供部屋のを減らす
- 子供部屋はほとんど使わない
- 広さは4.5帖
小学生低学年頃は、リビングで宿題やゲームをします。親が一緒に勉強を教える事が多く、部屋にこもる事はほとんどありません。
プライベートで使うのは、中学生から。10年程しか使わない部屋にお金をかけてももったいないです。
部屋の広さは、4.5帖あれば十分です。
35坪だと6帖だったので、二部屋で3帖減らす事ができました。
トイレは1つ:掃除が楽だから
- 二階のトイレはほとんど使わない
- 掃除が大変
家のトイレは、実はほとんど使っていません。仕事や学校があるので朝晩しか使いませんよね。
つまり、家に2つのトイレいりません。
二階の水場を減らせば、配管工事がなくなりかなり安くなりますよ。
そして、一番大きなメリットは掃除が楽になる事。家事を楽にするのは家づくりの基本です。
広さは、1帖あれば十分です。
2帖減らす事ができました。残り16帖減らしてみましょう。
納戸・階段・ホール・脱衣所・玄関
- 納戸:4帖
- 階段:3帖
- 洗面所:2帖
- 玄関:2帖
納戸は収納なのでできればもう少し広くしたいです。なので、階段をリビング階段にするなど広く見せる工夫をしてみましょう。
洗面所は洗面台と洗濯機が置け、脱衣ができれば問題ないので2帖でOK。
玄関は2帖です。狭いかもしれませんが、靴箱の収納を増やせば、それほど狭いと感じませんよ。
8帖減らすことができました。かなり減らせましたね。残り7帖は、LDKを減らします。
19帖のリビング・ダイニング・キッチン
残り19帖ほどあるので、4人家族なら十分なLDKの間取りをつくる事が可能です。
空間や収納の工夫をして生活しやすい間取りを考えて下さい。
キッチンダイニングの収納は、キッチンパントリーを設置しましょう。大容量の収納がキッチンにあることで、家事がとても楽になります。キッチン以外の収納場所としても使えるので、おすすめですよ。
25坪の間取り
25坪(50帖)
- リビング・ダイニング・・・12帖+1帖
- キッチン・・・6帖
- 寝室・・・6帖
- 子ども部屋1・・・4.5帖
- 子ども部屋2・・・4.5帖
- お風呂・・・2帖
- トイレ・・・1帖
- 脱衣所・・・2帖
- 玄関・・・2帖
- 納戸・・・4帖
- 階段・・・3帖
- 廊下・・・2帖 合計:50帖
25坪の住宅が完成です。
狭いと感じますか?
私は十分だと思います。
ローンの返済額を基準に家の大きさを決める
年収600万円程の方のローン返済額は以下の様になります。
坪単価80万円:ハウスメーカー
大手ハウスメーカーの平均坪単価80万円だと35坪だと、諸費用込みで3,000万円です。
土地代を含めると、月々のローン返済は13~15万円。
子どもの事や貯蓄を考えると厳しい金額です。
坪単価60万円:工務店
工務店で建てた坪単価60万円の家なら、土地代を含め
35坪で2,100万円です。土地代を入れたら、土地代を含めると、月々のローン返済は10~12万円。
一般的にはこの辺りで落ち着くと思いますが、まだ高いです。
月々の返済を10万円以下におさえて下さい。
理想で言ったら8万円までさえた方がいいと思います。
ちなみに私は6万円です(2,300万円の35年ローン)。そして、光熱費がかからない家に住んでいます。なので、月々の返済は実質5万円以下です。
将来の事や不要な間取りを削り小さな家を建てたので、5万円以下のエコ住宅を実現しました。
25坪住宅デメリット
- せまさがストレスになる
- デザイン性にかける(思ったような間取りが作れない)
- 収納スペースが無い
- 自分の部屋は、諦める
せまい空間が苦手な方は、ストレスになってしまうので、広さの検討は十分しましょう。せますぎる事に後悔する人もいるそうです。
間取りが単調で、つまらないと言う人もいます。ただし、凝った間取りは、建築会社に作らされた間取りとも言えます。一見おしゃれに見えるかもしれませんが、無駄だらけです。
有名建築家達の自宅はとってもシンプルに設計されています。生活がしやすいからです。
収納場所を考えて、間取りを決めなければいけません。
「廊下を無くす」「階段下収納」「キッチンパントリー」など間取りを工夫しながら収納場所を増やしましょう。
部屋を広く見せるには、空間を利用する事が一番です。特にリビングは、広く見せたいですよね。余計な凹凸を無し、直線が途切れない様な間取りを意識してみて下さい。
25坪エコ住宅、価格は2,000万円
坪単価は、あくまで住宅価格なので、それ以外にも、諸経費などかかります。
住宅性能を意識したエコ住宅を建てると、25坪でも2,000万円必要です。
住宅性能を無視したローコスト住宅は、メンテンナンスのコストが高く光熱費も高い住宅です。
エコ住宅との光熱費の差は、10年間で数百万円になる事もあるので、年間にいくらかかるのか試算してもう必要があります。
家族のための家です。無理な支払いは禁物です。
年収500~600万円だったら、月々の住宅ローンの支払いは、6~7万円、最高でも8万円に抑えるべきです。
最悪会社を辞めても、バイトでも返済で出来る額にしておけば、気持ちにゆとりをもてますよ。
ローンの支払いを抑えるためにも、安い土地選びが重要です。
都会から少し離れれば、安い土地があります。ネット社会なので、不便な事はほとんどありません。
関連記事:はじめての家づくり「土地選び」の前に覚えておきたい5つの事。
最後に
広くて大きな家は、無駄になる事が分かっていただけたでしょうか?
25坪の家だって、工夫次第で広く感じさせる事ができます。そもそも25坪と言っても80㎡ですからね。マンションだと4人家族で一般的な間取りです。
また、35坪や40坪の家は、無駄の多い家になってしまうので、私は25坪をおすすめします。
無理してローンを組んで、返済ストレスを抱えるよりはよっぽどマシですよ。
私の家は40坪の二世帯住宅です。将来の無駄の多さは、一般の家の2倍ですからね。トホホです。現在の生活空間の25坪程で、満足していますから。
家は家族のため!無理なく計画して下さい。