窓の性能「省エネ建材等級」に騙されてはいけない!熱貫流率が重要です。

窓には、国で決めた断熱性能の基準があり等級で表されます。

お友達の家や住宅展示場等で、窓の右下を見ると表示されているはずです。「省エネ建材等級」と言われ、★の数が多いほど断熱性能が高く高性能な窓となります。

 

最高等級で【★★★★】星が四つです。

最低等級は、【★】星が一つです。

 

ただし、この数値ちょっと変なんです。

なので、★が四個だからと言って安心してはいけませんよってお話です。

日本の最高等級は、世界の最低基準と同等

【★★★★】星四つの窓は、熱貫流率2.33以下の日本では最高基準の窓です。

熱貫流率は数値が低ければ低いほど、断熱効果が高い窓となります。

しかし、この熱貫流率2.33と言うのは、世界的に見てとても低い数値なんです。

つまり、星が四つあるからと言って、断熱性の高い窓とは言えません。

2011年から施行された基準

2010年前後から窓の性能が見直され、現在の基準は出来てから8年程しかたっていません。

当時の日本では、熱貫流率2.33は高性能な窓の数値でした。

 

しかし現在、主要メーカー(エクセルシャノン・LIXIL・YKK AP等)の開発が一気に加速し、熱貫流率1.0以下の窓が多く登場しています。

樹脂サッシを使ったトリプルガラスの窓が概ねこの数値に近い窓となります。

わかりにくい「省エネ建材等級」

「私の家は【★★★★】星四つだから安心だわ」
って思っている方も少なくないでしょう。

 

しかし、熱貫流率2.33と熱貫流率1.0の窓では、雲泥の差があります。

そもそも、消費者に分かりやすくするために「省エネ建材等級」ができたのですが、これでは、消費者が勘違いします。

 

熱貫流率2.33の最低基準の窓には、アルミサッシが使われています。

このアルミサッシ、アメリカでは使用禁止の州があり、ドイツなどの先進国では、まず使われません。

断熱性の低下や結露の原因となり、健康被害、住宅被害があるため、使われない建材となりつつあります。

【★★★★★】の基準が必要

もう明確な違いがあるので、経済産業省は、星五つの最高マークを作るべきなんですよ。

 

熱貫流率2.33の窓で、

「窓の性能がいいから安心して下さい!!」

なんて言われて家を建てるのは、詐欺に近いですから。

 

家全体の断熱性能を上げるのには、窓を高性能にする事が、一番手っ取り早い方法です。なので、熱貫流率2.33の窓が性能いいと勧めるのは、間違いです。

 

消費者が騙されないためにも、早急に【★★★★★】お願いしたいです。

結露に悩まされないためにも窓は、熱貫流率で選んでください

高性能な窓が多く、販売されていますが、未だに日本では結露に対して認識が甘いと思います。

 

「結露は欠陥ではない」

なんて言う、建築士もいますが、私は欠陥だと思っています。

 

真冬に暖房を切って、部屋の温度が10度下がるのであれば、結露する可能性が高くなります。つまり、エアコンを切っても温度が下がらない家をつくれば、結露はおきません。

そういった家を可能にするためにも、窓や断熱材にこだわる必要があります。こだわれば、家の中は魔法瓶状態です。

 

外気温によって、室温低下の影響を最も受けるのが窓です。真冬に窓をさわるとひんやりするのが当たり前だと思っていませんか?

高性能な窓は、真冬に触わっても、冷たくなっていません。外の温度をシャットアウトし、部屋の温度を下げにくくします。

なので、結露を心配するなら、窓の性能は何より上げなければいけません。

 

「省エネ建材等級」だけで選ぶと、結露する窓になる可能性があるので、熱貫流率を確認するようにして下さい。星四つだからと言って安心してはいけません。

最後に

よほどの欠陥が無い限り、2020年に義務化される予定だった建築基準の家で、窓の性能が高ければ、結露はしないはずです。

それでも結露した家は、欠陥がある、部屋の温度が高すぎる、水槽を置いているなど、初歩的な問題です。

 

【★★★★】で安心せずに、必ず窓の熱貫流率を建築会社に聞いてから、窓を選ぶようにしましょう。