平屋は、住みやすく憧れの物件ではないでしょうか?
私も未だに平屋には住みたいと思っています。しかし、現実的に住むとなると厳しい条件が待っています。
理想的な平屋を建てた場合、土地も含めた金額は、二階建ての2倍以上かかる可能性もあります。
家族構成を考えた間取り
平屋のデメリットは、コストが高くなってしまう事です。二階建てに比べて、基礎部分が広くなり、その分コストがかかってしまいます。基礎が広がると同時に、屋根も大きくなりますね。
つまり、家族の人数が多ければ、その分部屋の数も増えてしまうので費用が膨れ上がります。
夫婦と子供一人の世帯でも、子どもが増える事も想定しておかなくてはいけません。部屋が多すぎても将来困りますが、少な過ぎはもっと困ります。
ある程度の広さを確保しないと子育て世帯には、厳しい現実が待っています。
家族のための家
家族でもプライベートが無いと、嫌ですよね。とくに思春期の子どもは、自分の空間が欲しくなるかもしれません。理想だけではなく、家族の将来まで考えた間取りを設計しなくてはいけません。
子供部屋は、将来2つに分けれるよう考えて設計するなど、工夫が必要ですね。
見た目の重要性
平屋建てのイメージは、「ダサい」って思う人が意外と多いです。
大きな平屋の家を建てる人が少なく、老後の暮らしに最適なサイズで家を建てる方の方が多いので、イメージ的に狭い家を想像してしまいます。老夫婦の二人暮らしで平屋を建てる場合は、坪数も25坪程度で十分です。こじんまりとした家は、安っぽく見えてしまいます。
建材も、サイディング系統が多く、「町の公民館」的なイメージになってしまいます。
土地の広さは必須
平屋の日本家屋は、40~50坪程の大きさで、存在感があるためかっこよく見えます。大きな屋根と開放的な大きな窓、無垢材など、建築費用は膨れ上がっていきます。
アメリカンぽい住宅なども同様で、開放感があってこその住宅。土地が広い事がそもそも条件となってしまいます。
狭い土地での平屋は、窓を開けるには、勇気がいりますよね。プライバシー丸出しになってしまう可能性もあるので、せっかくの平屋の良さを活かす事が出来ないかもしれません。
予算的に余裕がないと、かっこいい平屋を建てるにはかなりハードルが高くなります。センス次第では、おしゃれなカフェスタイルの平屋も可能です。そういった場合は、ガーデニングセンスも必要ですね。
平屋の危険性
平屋は、地震にも強く、雨や横風にも強いです。強度としては最強かもしれませんね(マンションを除く)。
しかし、水害には非常に弱いです。特に川が氾濫してしまった場合には、家がすっぽり水の中に浸かってしまう可能性もあります。「平成30年7月西日本豪雨」では、平屋が大ダメージを受けました。二階建てと違い逃げ場が無くなってしまい多くの方が犠牲になってしまいました。
平屋を選ぶ時は、ハザードマップを確認して、氾濫の可能性の無い場所に建てる必要があります。浸水の想定が2mで軒まで浸かってしまいます。
妥協では無く前向きに
よほどのお金持ちでない限り、価格や家族構成を考え、二階建てにする事をおすすめします。
部屋が多くなって、収納も増やす事ができます。また総二階建てにする事で、予算的に安く済むので、その分を見えない所にお金をかける事で、機能的にも素晴らしい家づくりが可能になります。
広さを確保できるので、広々リビングも可能ですし、ランドリールーム等の専用の間取りも可能になります。
関連記事:総二階の外観をおしゃれに!安っぽくならないための建材選び。
二階建てのデメリット
二階建てのデメリットとして、将来は子どもがいなくなり、夫婦二人で住む事になります。
平屋とは逆に、大きすぎる事がデメリットになる可能性があります。
こだわり過ぎた家や広すぎる家は、価値が下がりやすくなります。リフォームが大変だからです。その点、総二階建ては、住みやすく、リフォームしやすいメリットがあるのです。
まとめ
平屋は、人気があり誰もが憧れてしまう建築です。広い土地と予算があれば、間違いなく最高の建築かもしれません。
将来、歳を取った時の住宅としても理想的ですね。
建築条件が整った場所は、広い土地が確保できる田舎になってしまうかもしれません。子育てや仕事の条件もあると思うので、現実的には、厳しくなるでしょう。憧れだけで建築してしまうのは非常に危険と言えます。