見積書が出来上がった時に、チェックして欲しいのが、屋根や外壁の『透湿・防水シート』です。
『透湿・防水シート』とは、雨水侵入を防止し木材が腐るのを防ぎ、壁内の湿気を外部に逃がす事で、壁内の結露を防ぐ効果をもった外壁の下地シートの事です。なのでとっても重要な建材です!
安価なシートを使っている場合があるので、必ずチェックしましょう。家の外壁が良くても、シートの耐久性が弱くては意味がありませんので。
透湿・防水シートと言えば “ タイベック ” が有名です。全国のシェア率70%と言われていますが、なぜそれほど信頼があるのでしょうか?
DUPONTデュポン タイベック
タイベックとは?
タイベックは、アメリカの化学工業メーカーであるデュポン社の商標です。世界でも有数の化学メーカーです。近年では福島第一作業員の化学防護服として、メディアでも紹介されていました。
タイベックは、0.5~10ミクロンのポリエチレンの極細長繊維をランダムに積層し、熱と圧力だけで結合させたシートで、タイベックを使用した透湿・防水シート【ハウスラップ】は、国内で約400万棟以上の実績があります。現在でもハスメーカーのシェア率70%を誇り、透湿・防水シートといえばタイベックと言われます。
関連記事:これはおすすめ!防草シート【ザバーン】雑草生えない10年効果
タイベックハウスラップ
透湿・防水性に優れてるため、雨水のを侵入を防ぎます。そして、高密度ポリエチレン不織布の無数に存在する繊維の隙間から湿気だけが、抜けていきます。木材や断熱材を湿気から守ってくれます。
態湿気耐久性にも優れているので、20年の長期保証が付いています。
タイベックシルバー
ハウスラップの進化版です。高密度ポリエチレン不織布にアルミニウムを蒸着させ、アルミニウムの劣化を防ぐ抗酸化樹脂をコーティングした遮熱性にも優れたシートです。
遮熱が高いことから、夏の逆転結露も有効です。
通気胴縁に防蟻防腐剤が注入された胴ぶちを使用すると、シートが劣化すると言われています。しかし、タイベックシルバーは、撥水性の高い樹脂コーティングを施しているため、防腐剤影響を受けにくくしています。
ハウスラップよりさらに高性能な透湿・防水性シートなんです!!
50年後相当の耐久性試験を行った結果、ほとんど劣化が無く、JIS(日本工業規格)耐久性区分クラスIII(50年後相当)に適合する製品です。
雨漏りを防ぐ最後の砦
最も多い雨漏りの個所は外壁です。屋根ではありません。
外壁の目地やサッシの隙間を目指して雨水は流れ行きます。
透湿・防水性シート水の浸入をまもる最後の砦です。
雨漏りを未然に防ぐ
軒の無い家、キューブ型の家、片流れ屋根等、デザインにこだわった注文住宅は、雨漏りのリスクが高くなります。
軒のある屋根を付けて風雨から家を守る事は、本来当たり前の事だと言う事を覚えておきましょう。
住宅瑕疵担保履行法
『住宅瑕疵担保履行法』により、事業者は、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分に関する10年間の瑕疵担保責任があるので、瑕疵が認められた場合は保険を使って修繕を行う事ができます。
それ以前は見えない部分の建材だったため、安価な製品を使っている事業者が多かったんですよね。
法の変更により住宅メーカーもより高性能な透湿・防水性シートを選ばざるを得なくなりました。
とは言え、まだまだ「目に見えない部分は注意が必要」。レオパレス21も目に見えない部分の施工がいい加減でした。
後悔しないためにも、自身での確認が必要です。
タイベックの支持が高いワケ
新築住宅の5%は、雨漏りすると言われています。形にこだわってしまった注文住宅は、特にその危険性が高くなります。
そこで、雨漏りを防ぐ最後の砦として、メーカからの支持が高いのがタイベックの透湿・防水性シートなんですね。大手ハウスメーカーはもちろんですが、最近では、ローコストHMもタイベックを使用するそうです。
つまりタイベックを使用しなかったメーカーは、透湿・防水性シートが機能せず、雨漏りにより、家屋に深刻なダメージを与えてしまったと考えられます。
実際に何千と雨漏り報告のあったメーカーがタイベックに仕様変更したので間違いないと思います。
施工不良による雨漏りもありますが、これだけの支持を受ける理由は、そういった背景があります。
まとめ
省エネルギー基準の高気密高断熱住宅では、住宅性能を上げる事が重要です。
そのためには、断熱材やトリプル樹脂サッシなどを選び、高遮熱の透湿防水シート「タイベックシルバー」を合わせて使用する事でより住宅の性能が良くなります!